「来月は十五夜です」
こんにちは、支援員です。
秋といえば、月がキレイに見える季節。中でも「十五夜」は特に月が美しく見えます。では十五夜とはいつのことでしょうか?
十五夜は”中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)”とも呼ばれ、「秋の真ん中に出る月」という意味があります。
では「秋の真ん中」とはいつでしょうか。
かつて使われていた旧暦では、下記のように季節が決まっていました。
春:1月~3月
夏:4月~6月
秋:7月~9月
冬:10月~12月
ということは、秋の真ん中は8月ですね。
さらに8月の真ん中、15日ごろが”中秋の名月”です。
現在の新暦は旧暦と1~2か月のずれがあるため、「9月7日から10月8日の間で、満月が出る日」を十五夜としています。
2023年の十五夜は、9月29日(金)です。
ちょうど夜は涼しく、空が澄んでいるころですね。
日本では太古の昔から月を神聖視していました。
十五夜ではありませんが、縄文時代には月を愛でる風習があったといわれます。
十五夜の月見が盛んになったのは、平安時代。
貞観年間(859~877年)ごろに中国から伝わり、貴族の間に広まりました。
月を見ながら酒を酌み交わし、船の上で詩歌や管弦に親しむ風流な催しだったそうです。
貴族たちは空を見上げて月を眺めるのではなく、水面や盃の酒に映った月を愛でました。
庶民も広く十五夜を楽しむようになったのは、江戸時代に入ってからだといわれます。
貴族のようにただ月を眺めるのではなく、収穫祭や初穂祭の意味合いが大きかったようです。十五夜のころは稲が育ち、間もなく収穫が始まる時期。無事に収穫できる喜びを分かち合い、感謝する日でもありました。
地域によって違いはありますが、お月見にはお供えをするのが決まりです。
お供えには1つひとつに意味があります。一部を紹介します。
ススキ
ススキは秋の七草の1つ。
白い尾花が稲穂に似ている、魔除けになるという理由で供えるようになりました。
月見団子
丸い団子を月に見立て、感謝の気持ちを表わすそうです。
農作物
里芋、栗、枝豆など収穫されたばかりの農作物を供え、豊作に感謝していたようです。
秋の夜長にお月見をしてみるのも素敵ですよね。
入所者様も夜空を眺め、思いを馳せられることと思います。